その炎は猛々しく、何よりも熱い。

それなのにどこかさめた印象を持ち、あくまで冷徹に、己の敵のみを焼き尽くした。

黒のアサルトスーツにタクティカルベスト。

M4アサルトライフルを手にした特殊部隊隊員は、しかしそれを只の一度も発砲しないまま、紅蓮の炎によって遺体すら残さず火葬された。

…その炎を見つめながら、どこか冷たい雰囲気さえ漂わせた少年が呟く。

「行こう黛さん、その施設とやらへ」