今日は彼女と付き合って1年がたつ｡
だから記念日として遊園地に行くはずだった｡








｢おーい！祐也〜！！｣



俺は齋藤 祐也(さいとう ゆうや)｡
そして俺のことを呼んでいたのは大空 梅羽(おおぞら うめは)｡梅羽は俺の彼女だ。



｢何？梅羽｣



｢あのさ私達今度の日曜日で付き合って1年だよね！！｣



｢あーー・・・そうだね｡｣



｢だからさ・・・どこか出かけない？記念日だし〜！！｣



｢うん｡別にいいよ｡どのに行く？｣



｢うーん・・・｣



｢・・・じゃぁさ初めてデートに行った遊園地は？｣



｢オォーーー！いいね〜！！楽しみ！！｣



｢俺も｣



そんな話をしていたら次の時間のチャイムがなった。みんながいっせいに席につく｡俺達も席につくことにした｡





そうして放課後になった｡
俺達はデートの話をしながら帰った｡





｢ねぇねぇ〜｣



｢んー何？｣



｢祐也が初デートに行った｣時の遊園地のことまだ覚えるとは思ってなかった〜｡｣



｢はぁーそんなくらい覚えるし｡｣



俺はそっけなく返した｡
けど梅羽は笑ってこういった｡



｢けど嬉しい｡ありがとう｡祐也｣



｢うん｣



俺は照れながらそういった｡
忘れるはずがない｡



初デートの時俺は彼女なんか1人もできたことがなかったからなかったからどうすればいいのか不安だった｡


当日になって遊園地に言ってはジュースをこぼしたり子供に当たって泣かせてしまったりと大失敗の連発だった｡


優しい梅羽もさすがに呆れてるだろうなと思った｡


けど梅羽は笑って

｢祐也君のそういうところ大好きだよ｡｣


って言ってくれた。

初めてできた彼女が梅羽で本当に良かったと思った｡




｢お・・・おーい！祐也！！｣


｢えっ！？｣


｢えっ！？じゃないよ！！さっきから呼んでたのに！！気づかなかった？｣



｢ごめん｡気づかなかった｡｣



｢もー！｣


｢アハハごめん！！｣



｢しょうがないなー！！許してあげる！！｣



｢アザっス！！｣



なんて話しているうちに家に着いた｡
ばいばいって言ったあと俺も自分の家に帰った｡




ソレから1週間後


いよいよ付き合って1年の日になった｡



俺は胸をそわそわさせながら待ち合わせの場所に言った｡



しかし何分待ってもこない｡


何かあったのかと思い電話にかけてみたけど電話に出ない｡


けど梅羽は来ると思ってずっと待っていた｡


ずっと・・・ずっと・・・


そして数時間たったあと梅羽のケータイから電話がかかってきた｡



｢梅羽！！どうしたんだよ！！俺ずっと待っててて・・・｣



｢祐也君｡梅羽の母です｡実は・・・


梅羽がさっき交通事故でなくなりました｡｣



そう言われて呆然とした｡



俺は急いで病院に行った。



そこには梅羽のお母さんがいた。



｢・・・祐也君・・・ぐす・・・ごめんなさいね｡付き合って1年だったらしいわね｡そんな時に・・・ぐす・・・｣



｢大丈夫ですよ｡お母さんは謝らないでください｡｣



｢・・・ぐす・・・｣






そう言って俺はずっと黙っていた。