李月君の教室から離れた私は ただただ走った あの現実から逃れたくて。 涙が出そうだけど、泣かないように堪える 「きゃっ!」 廊下の角で誰かとぶつかってしまった 「すみませ…「森崎さん?」 突然、名前を呼ばれてぶつかった人を見上げると、そこには。 「星野君…」 星野君が優しげな微笑みを浮かべて 手を差し伸べてくれていた