あのあと、眠りから覚めた私は午後からの授業に備え、リュックに筆箱やらノートやらを詰めていた。
昨夜から今朝にかけて、あんなことがあったから、正直大学に行きたくなかった。


でも…行かなきゃだよなぁ……


でも、湊斗くんに会うかもしれないと心のどこかで思いながら、重たい足を大学へと向けた。
大学に着くと、教室には汐莉が待っていた。私に気づいた汐莉は私のもとへ駆け寄る。


「陽向っ?、大丈夫だった?昨日、あのあとさ…」


汐莉の言葉を遮るかのように、私は手のひらを前に突きだした。


「うん…汐莉ストップ…そのあとの話は、全部聞きました…」

「え?そうなの?」

「うん…」

「え、誰に?」

「えと…それは…」


湊斗から聞いた昨夜から今朝の話を全て、汐莉に話すことにした。