おとぎ





「“君は魔法を信じる?”。」

題名はよく覚えていない。

でも、あの絵本を読んだ後、

秀ちゃんに言われたんだ。

「俺じゃ、あの王子様には
 なれないかな?」

「秀ちゃん、いつも私に
 魔法かけてくれたよね。」

「うん。」

「すっごく嬉しかったよ。
 いつもいつも・・救われた。
 私は、あのお姫様になれる?」

「当然。ずっとずっとずーっと・・
 あの頃から、好きだった。」

「それも魔法?」

「信じるのもよし。信じないのもよし。
 魔法と気持ちは紙一重。
 つまりあず次第って事。」

「秀ちゃんの言う“魔法”って、
 気持ちの事だったんだ。」

「信じるんだ?」

「ずっとずっとずーっと前から信者だよ。」

「詐欺成功だね。」