「むーうー…ハル君と一緒に卒業したい…」 そう言って、私は唇をとんがらせた。 学校の教室の一番廊下側。 自分の机に体を預けてそうぼやくのがこの頃の癖になりつつある。 「陽菜、また言ってるの?これで今日16回目になるよー」 「え、そんなに言ってる?…でも、寂しいんだもん」 私はそう言って机の上に転がる消しゴムをいじった。