三月生まれの君へプレゼント


私は、くっと喉から無理やり次の言葉を引き出す。



「ハル君は…さ。〝まだ高校にいたい〟って思ったりしないの…?」



いつもは元気な私が急に大人しくなったからか、
不思議そうな顔をしつつ、ハル君は答えた。


「んー…思わない、かな」


「そ、か」


かろうじて出た声はさっきよりも小さく、か細かった。

肩から掛けた鞄の紐に少しだけ、皺が寄る。


「っと、着いたね。陽菜ちゃん、また明日」


「うん。ハル君、また明日…」


私を門の前まで送って、ハル君はすぐ隣の玄関に軽やかに入っていった。