*陽side*




「陽、誕生日は何が欲しい?」



ソファに2人肩を並べてゆったり座っていたら、港が髪を撫でながら聞いてきた。



「…え?」


「明後日誕生日だろ?」


「覚えててくれたの?」





思わず聞き返すと、港は呆れたように笑う。



「覚えてないとでも思ったのか?」


「いや……、だって……」






「忘れるわけがないだろ」


「でも、港は仕事でしょ?」


「その日はオペはないし、定時で帰る予定だけど」


「…別に無理しなくてもいいよ?」


「無理してないよ」




"たまたま都合がよかったんだ"



港はそう言って、何度も髪を撫でる。





「プレゼント、何が欲しい?」


「えっと…」