「どこが?」
片手を胸元に持っていき、顔を歪めた。
「そっか。こっちおいで」
隣に腰を下ろす陽に体を寄せ、最初に髪を撫でる。
「言えてえらいね」
「…迷ったよ?」
「どのくらい痛い?」
「そんなに酷くはない…」
「腫れてる?」
「少し…。何日かマッサージ続けてみたけど変わらない」
「病院行ってこれる?明日」
「…やっぱ行かなきゃだめかな?」
「一回行ったから怖くないでしょ?」
「…うん」
「大丈夫、よくあることだから」
「…ありがと。港に話すと不安が落ち着くの」
「ふっ、ならもっと早く言って欲しいけどな」
「大丈夫かもって思ったから…」