*港side*





「こーう」




甘えた声で俺を呼ぶ陽に目を向けると、頬を赤らめてこちらの様子を伺っている。



何か言いたいことがあるのだろうと、すぐに検討がついた。



軽く聞き返してみる。




「なーに?」





視線を向けるが目を逸らし、言いづらそうに口を動かす。





「あのね…」




「ん?」




「また痛むんだけど…」