隣の席の瀧くん





ーーー杏sideーーー



「デートなんていくらなんでもハードル高すぎるってばーー!」



あたしの前でギャーと騒ぐ友達の花。

ほんっと、この子は喋らなければモテるのにもったいない。


栗色のロングヘアはとてもじゃないくらいサラサラで綺麗で、目もくりっとしててお人形さんみたい。



そんな花が、瀧くんをねー。

ま、最近仲良いなとは思ってたけど好きになるとはね。



あたしは、てっきり花はなんだかんだで和とくっつくと思ってた。



和はずっと花の事が好き。


でもあいつ不器用だから、いつも花の事をからかう事しかできない。


だから振り向いてくれないんだって。