そして放課後。
「悠人くん一緒に帰ろう」
「いいですよ」
付き合ってるんだし。別に隠すことない。堂々と一緒に帰ってやる。
いつも通りの道を悠人くんと並んで歩く。
…伊藤さんの話題、振ってもいいのかな……。
でもどうしても気になる!
聞いちゃえ!
「伊藤さんって、友達?」
「何ですか….いきなり」
「珍しいから。悠人くんが女の子といるなんて…しかも図書室で2人で!!」
”2人で”というのを強調した。
「友達…なんですかね?よく分かりません。図書室によくいるな、とは思ってて最近話しかけられて話すようになりました。」
「そ…」
………一ノ瀬、結構いや、かなりダメージくらってます。
あたしってこんな嫉妬深かった?
話しかけられた。って…しかも今日のあの感じだとやっぱり…
「絶対伊藤さん悠人くんの事好き」
「……はぁ?」

