「ご馳走様でした。どの料理も美味しかったです」


店を出てから支払いを済ませたお義母さんにお礼を言った。


「いいのよ。それより悪阻はあまり無さそうね」


私の食べっぷりを見ながらそう思ったみたい。


「はい。幸いにも時々ウッとする程度で済んでます。浬さんもいろいろと手伝ってくれるし、助かり過ぎるくらいに助かってます」


家事を全てしてくれるとは話せず、やんわりとぼかした言い方をすると、お義母さんは想像できると思ったのか、小さくクスッと笑いだし……


「過剰に心配してるんでしょ?あの子の父親も同じような感じだったから見えそうだわ」


掃除とか洗濯とか、下手すると料理までやるでしょう?と聞くから、こっちは冷や汗タラタラで、なんとも返事のしようがなくなる。


「そういう時は気の済むまでやらせてあげればいいわよ。本人が好きでやるんだから」


「は…はぁ」


そんなもんでしょうか?
私はブラブラしてればいいの?


「貴女は上手に甘えてればいいの。母親になったら忙しくて、夫にも甘えていられなくなるから」


赤ちゃんのお世話は大変よ…と諭され、精々世話してお貰いなさい…と笑われた。


その後は一緒にショッピングをして回った。
まだ早いけど…と言いながら、お義母さんはマタニティウエアを買ってくれた。