振り向きもしないで声だけなんてどうなの?
さっきの電話のこと、誰と話してたか聞いてもいい?
「もう直ぐ出来るから座ってていいよ」
その前に電話のこと教えて欲しい……。
「うん…」
聞く勇気もないから椅子を引いた。
何だかこの最近前みたい。彼のペースにハマってる。
カタン…と座ると、目の前には色鮮やかな沢庵が切って置かれてある。
ポリン、と一切れ齧ると甘い。
この甘さはヤバい。
何だかクセになりそうだ。
パリパリ、ポリポリ。
ご飯や味噌汁も来ないうちから沢庵をがっつり頂く。
呆れる様な顔つきでご飯と味噌汁を持ってきた彼が、「もう止めろよ」と言ったけど止まらず。
「いいでしょう。食べたいの」
電話のことを話してもくれない人のことなんて知らないから。こっちもわざと聞かないでいてやる。
朝食の後、胸が焼ける…と嘘を吐いて見送りもしなかった。
妬けてるのは電話の相手に対してで、浬さんの切った沢庵にではないーーー。
(私は心が狭いな…)
洗濯機の中にシーツとカバー類を放り込んで思う。
旦那さんに心配掛けさせたまま仕事へ行かせるなんて、サイテーもいいところだった。
しかも、その上、夕飯も食べたくない…とか意地張っちゃったし。
(母親になるのにこれなんて情けない…)
ズーンと落ち込んでくる。
あーあ、何だか本当に気分悪いよ。
さっきの電話のこと、誰と話してたか聞いてもいい?
「もう直ぐ出来るから座ってていいよ」
その前に電話のこと教えて欲しい……。
「うん…」
聞く勇気もないから椅子を引いた。
何だかこの最近前みたい。彼のペースにハマってる。
カタン…と座ると、目の前には色鮮やかな沢庵が切って置かれてある。
ポリン、と一切れ齧ると甘い。
この甘さはヤバい。
何だかクセになりそうだ。
パリパリ、ポリポリ。
ご飯や味噌汁も来ないうちから沢庵をがっつり頂く。
呆れる様な顔つきでご飯と味噌汁を持ってきた彼が、「もう止めろよ」と言ったけど止まらず。
「いいでしょう。食べたいの」
電話のことを話してもくれない人のことなんて知らないから。こっちもわざと聞かないでいてやる。
朝食の後、胸が焼ける…と嘘を吐いて見送りもしなかった。
妬けてるのは電話の相手に対してで、浬さんの切った沢庵にではないーーー。
(私は心が狭いな…)
洗濯機の中にシーツとカバー類を放り込んで思う。
旦那さんに心配掛けさせたまま仕事へ行かせるなんて、サイテーもいいところだった。
しかも、その上、夕飯も食べたくない…とか意地張っちゃったし。
(母親になるのにこれなんて情けない…)
ズーンと落ち込んでくる。
あーあ、何だか本当に気分悪いよ。

