「それ、叶えてやるよ」


「は?」


「結婚しよう。結実」


「はい?」


「決まりな。じゃあ次はカラダの相性でも確かめるか」


……いやいや、さっきの「はい」は疑問形ですが。



「ま…待って…」


「何で。待てる訳ないよ」


手首を掴んでる手に力がこもり、あっという間にベッドに組み敷かれてしまう。


「俺は数年前からずっと結実しか見てなかったんだから」


「えっ…」


「ずっと…結実のことが好きだったよ…」


告白と同時に熱いキスを受ける。
長く舌を絡め続けられた後、オフィスでは見たこともないくらい野性的な眼差しが私を射抜いた。


「いつかこうなれると思って信じていた。やっと願いが叶う」


耳元で囁く言葉は本気?
それを疑う余地もない程、自分が彼を欲しがってるみたいだ。



「天宮さん…」


七年前に彼と初めて会った時から素敵な人だとは思っていた。
近付くのが怖いくらい素敵過ぎて、側にいれるなら仕事だけでもいいから頑張ろうと思った。



「今日は思いきり鳴いていいよ」


いつも以上に甘い声で囁かれて愛され続ける。


一日中彼の腕の中にいる自分が、まるでおとぎ話の姫のように思えたーーー。