胸板に抱え込まれるようにされ、髪の毛を撫でられる。
彼の香りを嗅ぎながら、この腕の中で泣けるのは自分だけなんだろうか…と不安になった。
「あのね、浬…さん」
チームメンバーの女子に触れてたことを思い出し、どうしてなの?と尋ねた。
「あれは結実と仲良くやって欲しいと話してたんだよ。頼むね、と言って肩を叩いただけ」
私との事がなければ触れもしないと言われ、なんだ…と気が抜けていく。
「…ねぇ、合コンに誘われた時は嬉しかったの?私が『一人にして』と言ったから、頭にきてたでしょ?」
髪を撫でてる手が止まり、ぐっと肩を掴まれて離された。
見下ろしてる顔がムッとしてるようで、余計なことを言ってしまったかなと反省した。
「結実に『疲れてる』と言われた時はショックだったよ。理由も話さないし、俺が何かしたかよ…って気分にもなった。だけど、だからと言って合コンに誘われて嬉しいとは思わなかったし、第一それ、雅也が言ったんだろう?」
「うん。案外乗り気だった…て」
「あいつ、明日シメてやる」
歯痒そうに呟く彼を見てたら可笑しくなる。
私達、山本さんに振り回されてただけなんだ。
「あの人、フザケ過ぎ」
「ああ。それは否定しない」
二人して笑いだし、やっと何だかホントの夫婦になれた気がした。
彼の香りを嗅ぎながら、この腕の中で泣けるのは自分だけなんだろうか…と不安になった。
「あのね、浬…さん」
チームメンバーの女子に触れてたことを思い出し、どうしてなの?と尋ねた。
「あれは結実と仲良くやって欲しいと話してたんだよ。頼むね、と言って肩を叩いただけ」
私との事がなければ触れもしないと言われ、なんだ…と気が抜けていく。
「…ねぇ、合コンに誘われた時は嬉しかったの?私が『一人にして』と言ったから、頭にきてたでしょ?」
髪を撫でてる手が止まり、ぐっと肩を掴まれて離された。
見下ろしてる顔がムッとしてるようで、余計なことを言ってしまったかなと反省した。
「結実に『疲れてる』と言われた時はショックだったよ。理由も話さないし、俺が何かしたかよ…って気分にもなった。だけど、だからと言って合コンに誘われて嬉しいとは思わなかったし、第一それ、雅也が言ったんだろう?」
「うん。案外乗り気だった…て」
「あいつ、明日シメてやる」
歯痒そうに呟く彼を見てたら可笑しくなる。
私達、山本さんに振り回されてただけなんだ。
「あの人、フザケ過ぎ」
「ああ。それは否定しない」
二人して笑いだし、やっと何だかホントの夫婦になれた気がした。

