天宮さんが帰って来たのは、定時上がりでに退社してくる時刻。
午後七時過ぎにインターホンが鳴り響き、私は浮き足立ちながら彼を迎えた。
「お帰りなさい」
ウキウキしながら黒いドアを内側から押し開けると、ベージュのコートを着た彼が立ってる。
神妙な顔つきで笑いもせずにいるもんだから、まだ怒りが治ってないのかも…と思った。
「ただいま」
仏頂面のままで囁く。
手に持ってたスーツケースを預かり、玄関に入って来るのを待った。
「結実」
ドアが閉まる前に抱き竦められ、直ぐに唇を奪われる。態度とは違う濃厚なキスに、ふわん…と頭が酔い痴れた。
「……んっ……」
吸い付いてくる唇が愛しい。
昼間も思ったけど、凄く懐かしい気がする。
「……ふ……ん…っ……」
長くなるキスが頭の中を蕩けさせてしまう。彼の舌の動きに合わせながら、ぎゅっとコートの背中を握った。
チュッと唇が離れていき、絡んでた舌の先がゆっくりと抜かれるのを見てると、照れたように微笑む天宮さんの顔がすぐ目の前にあって。
「今日はありがとう。まさか助けに来てくれるとは思わなかったから……嬉しかった…」
涙ぐんでお礼を言えば、目尻にキスを落とされ、溢れそうになる涙を掬われる。
午後七時過ぎにインターホンが鳴り響き、私は浮き足立ちながら彼を迎えた。
「お帰りなさい」
ウキウキしながら黒いドアを内側から押し開けると、ベージュのコートを着た彼が立ってる。
神妙な顔つきで笑いもせずにいるもんだから、まだ怒りが治ってないのかも…と思った。
「ただいま」
仏頂面のままで囁く。
手に持ってたスーツケースを預かり、玄関に入って来るのを待った。
「結実」
ドアが閉まる前に抱き竦められ、直ぐに唇を奪われる。態度とは違う濃厚なキスに、ふわん…と頭が酔い痴れた。
「……んっ……」
吸い付いてくる唇が愛しい。
昼間も思ったけど、凄く懐かしい気がする。
「……ふ……ん…っ……」
長くなるキスが頭の中を蕩けさせてしまう。彼の舌の動きに合わせながら、ぎゅっとコートの背中を握った。
チュッと唇が離れていき、絡んでた舌の先がゆっくりと抜かれるのを見てると、照れたように微笑む天宮さんの顔がすぐ目の前にあって。
「今日はありがとう。まさか助けに来てくれるとは思わなかったから……嬉しかった…」
涙ぐんでお礼を言えば、目尻にキスを落とされ、溢れそうになる涙を掬われる。

