「ひー、怖い怖い」 といいつつ、優哉の顔はニヤニヤしてる。 「……殴るぞ」 「ごめんなさーい」 ……俺の気持ちがどうであろうと、成海の好きは恋愛的な好きじゃない。それくらい優哉だってわかってるはずだ。 小さい頃からずっと一緒にいるから、兄妹みたいな ‟ 好き ” なんだろう。 所詮は一個上の幼なじみ。それに成海には彼氏ができたことは俺の知る限り一度もない。 ……それなりにもてるけど、ずっと俺を追いかけて、断っているから。