曖昧な君に振り回されてる



「ひでぇよな・・・・・そんなに、俺が嫌いか?」

小瀧はワザとらしく、傷ついたように眉を寄せて、私を見ている。

そんな顔したって、演技ってわかってるんだからね!

「アンタには、他に一緒に観てくれる女の子がたくさんいるでしょ?」

「なんだ、ヤキモチか?」

口角を吊り上げて、意地悪な顔で言う。

ウザッ。

「全然違うし!バカじゃないの?」

ただの冗談なのに、つい本気で返してしまう私を、2人に「あはは!」と、笑われながら、何とか映画館に到着した。

はぁ・・・・・。

ヒドく疲れているのは、私だけのようだ。

「うわっ・・・時間やばいね!あたしチケット買ってくるから、2人は飲み物買っといて!私、ミルクティー!」

「オッケー」

私も、ミルクティーかな・・・。

店員さんの頭上にあるメニューを見上げていると、フッとブラウンの髪が見えた。

ドキンッ。

「えっ!」

「何だよ、いきなり・・・」