さっきまでの嫌な気分は吹き飛んで、テンションは一気に上昇した。

「新しく入った子?」

「はい!中村ゆきっていいます。よろしくお願いします!!」

「・・・そう、よろしく」

何?
今、少し間があったような・・・。

ニコリとも笑ってくれず、神山さんは作業に取り掛かってしまった。

意外に真面目?
いや、想像通りだ。
クールだし・・・。

茶髪だったから、チャラチャラした人だったらどうしようかと思ってた。

イメージ通りで、ますます好きになってしまいそうだった。

もっと喋りたいけど、仕事中だし、今日は仕事を覚えることに専念しようと思った。

私も、真面目に思われたい。

こういうのは、最初が肝心だ。

「あっ、中村さん!ここは、あたしがやるから、中村さんは8番行って」

えっ・・・。

飛び込んで入ってきたのは、佐々木さんだった。

えー!

せっかく、神山さんと同じ作業になれたのに、ものの5分足らずで変えさせられてしまった。

不服に思いながら、8番に行くと、ごみ袋を広げている男の人がいた。