あの日。

「うん…小学生の頃から」


ベースかぁ。

あと1人メンバーが揃うまでは、フユに頼んでもいいな。


「じゃあさ、あと1人揃うまでベース頼んでもいい?」


「え、俺が…?」


「うん。無茶言ってるのは分かってるよ。だって、1年ぐらい触ってないんでしょ?そりゃ、感覚戻るまで時間かかると思うけど、お願いしたいの。お願いします!!」


私は、食べてたハンバーガーを置いて、フユの方を見て、深々と頭を下げた。

それを見て、ナツもハンバーガーを置いて、頭を下げた。


「そういうことされたら、俺断らないんだけど…。」


私は頭を上げた。


「嫌なら嫌って言ってくれたら良いよ。押し付けてるのも百も承知だから。」


「それって、ベース弾けるメンバーが来るまでだよね?」


「うん。そうだよ」


「なら、やる。」


ナツと顔を見合わせる。

2人で同時にフユを見て、口を開いた。


「ホントに!?」


やったー!!

嬉しすぎる。

こんなにも早く事が動くとは思ってもいなかった。


「じゃあ、明日からさっそく練習しよ!!」


唐突に言った。


「え、でも練習場所は…」


「それは大丈夫。家にスタジオあるから。」


サラッと言うとナツも抜けフユも食いついた。


「ハルって、何者?金持ちか?」


ナツが口を開いた。


「いや、至って普通の女子高生だけど。でも、親が元芸能人だけど。」


「そういう事か…って、やっぱ金持ちじゃん!!」


「まぁ、この話は良いじゃん、もう。で、明日10時にあたしの家に来て。」


あ、2人にLI〇Eのアカウント教えてなかった。

いけないいけない。


「はい、これ。私のアカウント。」


スマホの画面にQRコードを出して見せる。

2人が慌てて、スマホを取り出して認識させる。


「あとで場所の地図は送るから。」


「了解。」


それから、3人で黙々とハンバーガーを食べて、ファーストフード店を出た。

今思えば、ハルに連絡するのを忘れてた。

でも、さすがに喧嘩してるから、先に帰ってるよね。

3人で駅まで歩いて帰る。

そこからは見事に全員路線が違うくて、改札の中で別れた。


「それじゃ、また明日。」


「おう、また明日なー」


「また明日。」


最後に別れの挨拶をしてそれぞれ帰っていった。