あの日。


「いらっしゃい。また迷わなかった?てか、ナツは入っていきなり叫ばないで。」


2人に言った。


「うん。大丈夫だったよ。それにしてもすごいね。ハルの家。インターフォン押したら、あの名歌手とギタリストとが出てくるからびっくりした。」


「知ってたんだ。」


「うん。てか、ハルのお父さんに憧れてギター最近始めたんだ。」


「そうだったんだ。なんか困ったことあったら、お父さんに聞きなよ。多分、喜んで教えてくれるよ。」


「マジで…。ありがとう。」


フユはかなりのお父さんのファンだそうだ。

お父さんのことを知ったのは中学3年の春だそう。

TVのバラエティ番組でお父さんがギターを弾いてる姿に目が惹かれたらしい。

周りにお父さんに憧れを持ってくれてることを知ると、私にとっても嬉しいことなんだ。


「さ、早速、練習始めようか。」


私は話題を戻して練習を始めた。


「まずは、月曜日に3人で軽音部に行って入部届を出すことから。それが終わったら本格的に曲作りをしていこうと思うんだけど。どうかな?」


これからのことをざっくりと説明した。


「俺はそれでいいよ。」


フユが賛成。


「俺もー。」


ナツも賛成。

これは話が早い。


「じゃあそうしよう。あ、ところでさ。2人は何の曲が弾ける?」


これから練習していく曲を見つけ出さないと、バンドとしては成り立たない。


「俺、KANA-BOONのなんでもねだり叩ける。」


Dr.(ドラム)のナツが言う。


「俺も、弾ける。」


「えっ、私も…。」


3人ともが弾けるとはどう言うことだ。

奇跡としか言いようがない。


「俺たち凄くね!?」


ナツが叫ぶ。


「名前にそれぞれ季節の漢字が入ってるし、しかも苗字の漢字は咲が一緒。これは、運命すぎるだろ??そうだと思わね??」


「私も思った。」


「俺も。」


「勢いでバンド名も決めようぜ??」


「あ、そのことなんだけど、1つだけ考えて来た。」


2人が食いつく。


「どんなの?」


フユに尋ねられる。


「えっと…[#4SEASONS]って言うのはどうかな?」


そこらへんにあった楽譜に、そこらへんにあったペンで名前を書いた。


「あ、これ。俺も考えてた。ちょっと違うけど。」


フユがサラッと言った。