縁の下に座り、酒を煽る

チカの過去
淡々と感情を出さずに話すチカはココに来て
どう感じているだろう

怖かっただろう
苦しかっただろう
辛かっただろう

生涯1人になってしまったチカに
俺はなにができるのだろう

どうやったらチカを守れるだろう

ああ、そう考えている時点で俺にとって
チカがどういう存在かがわかってしまった

この歳になってあんな悪ガキに絆されているとは

まあ、悪い気はしねーし

凛とした雰囲気のチカが俺だけに甘えたら
さぞ可愛いだろう

力のある眼差しから俺のために涙したら、それはさぞ甘美だろう

一人でやろうとするチカの拠り所になれたら独占欲をくすぐられるだろう

俺が、俺のもつ全部が、オメェを守ってやる

恐怖を抱え込まなくてもいい
怯えなくていい
独りで泣かなくてもいい

凛々しく強いチカもいいが
たまには可愛く弱々しいところ見たいと
思うのが男だろう?

惚れた女のために力になれるっつーことは
男冥利に尽きるってもんだろ?


チカを守ろう。大事に大事に。
なのにチカはいなくなっちまった。俺らのヤツら全員の記憶からもいなくなっちまった