数分後















コンコンッ








軽やかなノック音のあと










「失礼します」











聞き覚えのある低い声











「おう、来たか」











「は、ハル!!?」











「お久しぶりです。真琴さん」











安藤千晴








静雅の総長時代の副総長だ











静雅はいいとして、何故か私にも敬語を使ってくれている











「あ、でもハルが教師やってるのは納得できる」











「どーゆーことだコラ」











「真琴さんにそんなこと言ってもらえて光栄です。俺は真琴さんのクラスの担任で、教科は数学です」











「そっか………にしてもなあ、あんな金髪だったハルが黒髪かあ」











高校時代、金髪にハーフアップだったハル











今は黒髪のナチュラルヘアに大変身











挙げ句の果てに黒縁の眼鏡











「元ヤンとは思えないわ。しかも桜龍の元副総長」











「褒め言葉として受け取っていいんですか?それ」










「勿論」










「よし、真琴、お前絶対紅龍だってバレんなよ?喧嘩も最低限すんな」










「あ、そうそう。その事なんだけどさ」











ハルもいるなら尚更丁度いい









「私、二人に護身用で喧嘩教えてもらったって設定で行くね」









「「は?」」