1、こんなはずじゃ……

「いやぁ今日はいいてんきだね〜」
『そうですね〜(だなぁ〜)』
非常にまったりとして俺達はお茶を啜る。いやぁ、こんなのんびりしてていいのか不明だけど多分大丈夫なんだろう。みんなだってそれぞれ椅子に座って読書したりゲームしたり漫画読んだりしてるんだし…ていうか俺達何のために集まったんだっけ…と俺が思いだそうとした瞬間、少女が勢いよく立ち上がる。
「なんでこんなまったりしてるのさ!おかしいよね?!」
『…………』
そんな彼女の言葉に俺達は無言で返す。俺は相変わらず茶を啜る。少女、こと会長の夢咲香(ゆめさきかおり)はロリだ。高3のくせに身長は148だし体型だってお子様だ。性格も勿論お子様そのもの。何故彼女が会長になったかというと、ただたんに人気だからだ。この学園は人気投票によって生徒会メンバーが決まるため、性格がアレだとか、趣味がアレだとかはよくある話だ。ちなみに俺は副会長だ。佐倉秀(さくらしゅう)それがおれの名前だ。他には同じ副会長の中原夏海(なかはらなつみ)に会計の原山紅音(はらやまあかね)、書記の雨瀬徹(あませとおる)だ。
「ねぇ、皆話きいてよー!!!」
ロリ会長が涙目で皆に訴えるも、皆はそれを軽く眺めただけだった。会長はどんよりと落ち込んだ様子でおれの元までくると、
「佐倉!お願いだからアンタだけでも話きいてよ〜」
「…」
俺はそんな会長を眺めるとなんか可哀想になってきたから頭をかきながら「はいはい、」と返事をする。会長は嬉しそうに微笑むとホワイトボードの前にたち、胸を張って
「今日は雑談するよ!」
と宣言したのだった。
「もう雑談っていうかそれぞれ自由にやっとるわ!!」
俺はそうつっこむ。会長はテヘッと可愛らしく笑う。……駄目だこの会長まじ子供だろ……
「んー、雑談っていってもなにするのかな?ハヤテの〇とくの話とかエヴァ〇ゲリオンの話とかすればいいのかな?」
書記の雨瀬徹が漫画から顔をあげて首を傾げて問いかけてくる。
「なんでアニメの話すんだよ!」
「えー、だって僕はそれしか思いつかないよ?あ、それとも秀君は僕とイチャラブな時を過ごしたいの?僕はすごく嬉しいよ?なんならホテルに行って一緒に泊まって……」
「だれがするかボケェ!!!」
おれは全力で断る。雨瀬は少しというか凄いがっかりして机に突っ伏す。
「いいじゃない。雨瀬くんとラブラブしてくれば。」
紅音がBL本を読みながらそう告げる。………俺の貞操の危機が…
「なんであんたらはそう止めようとしねぇんだよぉおぉ!!」
俺は机を乱暴に叩く。
「え、面白いからに決まってるじゃない」
紅音は真顔で言ってのける。
「あ、秀君。恥ずかしいなら全て僕に任せてくれていいんだよ?秀君が逃げないように手と足を縛り上げて口には猿轡させて……ふふふ」
「やだよ!なんで俺そんなことされなくちゃなんねーんだよ!!」
「まあまあみんな落ち着いてせいしゅくにーはい、今日の議題はおわり!皆帰ってよし!」
「え!会長?!」
会長はさっさと帰るしたくをすませるとダッシュで生徒会室をでていく。紅音も颯爽とでていき、残るは雨瀬と夏海となった。夏海は無言で席を立ち上がると物音ひとつたてずでていく。雨瀬は俺を引っ張って生徒会室をでる。俺は
「やあああぁぁめええええぇろおおおおおおおおぉ!!!!!!!」
と叫んだのだった

2

はぁぁ、俺はもう疲れ果ててベッドに倒れ込む