それから私たちは数学を教えてもらって、
私は割と早くに納得したんだけど、どうやら龍弥くんは躓いてしまったらしい。
先輩が必死になって龍弥くんに教えてる。
その間に錦戸先輩たちは、問題を解いて答えをみては唸る……を繰り返していた。
……あ、その問題、分かる。
……たすけられるかな?
「……その問題はこのイディオムが使われてて、これが分かれば……」
「うお、ほんとだ!見抜けねえー!
……って、あれ?今俺、菜奈ちゃんに教わった?」
先輩たちの視線が刺さる。
一ノ瀬先輩も、龍弥くんも手が止まっていた。
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