グラウンドの近くまで来たものの、周りにはたくさんの女の子たち。
先生も、レーンに入らないで!ってずっと叫んでてすごく大変そう……。
これは確実に……先輩目当ての人たちだ。
もうアイドルみたいじゃないですか……。
どうしようかと考えていたら、菜奈、と呼ばれたので振り返る。
「龍弥くん!お疲れさま」
「お疲れ。すげー人数だな。見えねえ」
「うん……」
「もっと前行けば?」
「この中に入れる気がしないよ……」
「たしかに、菜奈じゃ潰されそうだな」
……ん?
ちょっと今龍弥くん、失礼なこと言ったよね!?
ケタケタ笑ってるし!もう!!
「実行委員っつー名前をフル活用しようぜ。
準備頑張って来たんだし、それくらい許してくれんだろ」
そう言って龍弥くんは歩き出したので後をついて行けば、
本部の先生と話を付けてくれたらしく、邪魔にならない程度に本部の近くにいていいってなった。


