「朝から仕事?」
先輩が寝ていることに気づいたのか、
小声でそう言った龍弥くんに頷くと、
お疲れって言ってくれた。
「龍弥くんは?」
「俺は忘れ物とりに……と、あった」
机の中から出てきたのは今日提出の……課題?
「……あ、あれ、それ今日……だよね?」
「そうだけど……まさかお前……」
急いで鞄を開けてファイルの中を確認する。
うん、持ってきてはいた!持ってきては!
昨日、楽しすぎてすっかり忘れてた……。
しかもここ、私の苦手なところ……
そういえば、龍弥くんって模試とかで学年トップだよね、そうだよね。
そんな考えがバレたのか、龍弥くんと目が合えばため息をつかれた。
「……はあ、隣いいか?」
「う、うん!」
も、もしかして……!
「一緒にやってやるよ」
やったー!!!!
龍弥くん、優しすぎです……!
「ありがとう!!」
「ほら、やるぞ」
それから龍弥くんと課題を進めていき、
先輩を起こす時間になったので起こせば
目をまん丸にして、いつからいたの?なんて言ってたから、爆睡だったんだろうなあ。