「嬉しそうね。今日は王子と一緒に登校できたんだ?」
「ふふふ、そーなのです!!」
「ほんと、王子もよく菜奈を相手にしてくるわよね…。」
「…由良ちゃん、それはどういう意味…」
「あー、もう!落ち込まないの!
変な意味じゃないのよ。ただ、
会ってすぐに告白されて、そこからずっとベタベタくっつかれて」
…ベタベタ……た、たしかにそうかも…。
「なのに嫌な顔1つもしないって、
性格良いにも程があるでしょ?」
言われてみればそうかもしれない…。
私はきっと側からみれば面倒な女で、
そんな私に構ってくれる先輩はやっぱり…
「ほんっとうに王子様みたいだね!!」
「…ぶれないわね。
早く荷物置いて来なさい」
「はーい!」
そうだそうだ、カバン持ったままなんだ!
猛スピードでカバンを置いて由良ちゃんの元に戻れば呆れ顔。
それでも私とずっと一緒にいてくれる由良ちゃんは女神さまみたいだよ。


