ご飯を食べ終わった頃には雨が上がり、
先輩に家まで送ってもらう事になってしまった。
断ったんだけど…詩織さんには敵わない。
先輩もどちらかと言えば送っていくよ?側で
あっさり負けた私は素直に感謝して、
今は先輩と私のお家に向かってます。
「あの、今日は突然お邪魔した挙句
ご飯も食べさせてもらっちゃって…」
「ご飯に関しては母さんが止まらなかったからね、逆に巻き込んでごめんね…」
お母さんもお父さんもお仕事で夜遅くまで帰ってこないから、実はすごく助かってた。
「菜奈ちゃんがよければ、またおいで」
「いいんですか?」
「もちろん。母さんも父さんも菜奈ちゃんのこと気に入ってたし!
まあ、あんな感じで騒がしいけどね」
またお邪魔したいです!といえば、ニッコリと微笑んで、待ってるねって言ってくれた先輩。
1人ではつまらない通学路も、こうして先輩と一緒に帰るだけでこんなに変わるなんて。


