「あ、先輩!卒アル!!卒アルみたいです!」
もうこれは私の中では定番なんだ。
小学校、中学校の卒業アルバム鑑賞会!
「ちょっと待ってね」
先輩はニコッと笑ってから本棚にアルバムを取りに行った。
2つのアルバムが抱えられてて、
小学校のと中学校のかな…
絶対先輩、整った顔立ちなんだろうなあ。
「はい。こっちが小学校のときのだよ。」
「し、失礼します…っ!」
ドキドしながらページをめくる。
先輩に、俺は6年1組だったよって言われて
1組の人たちが写ってる一人一人の個人写真の中から先輩の名前を探す。
一ノ瀬…あ、3番目にいた!
「か、か…可愛い…!」
「そうかな?」
今よりも幼い笑顔は私をキュン死にさせるには十分で…。
笑ったときのこの表情は今と全く変わらない、一ノ瀬先輩だ。
「私、先輩のこの笑顔好きです」
「普通じゃない?」
「うーん、笑ったときに目が細くなるんです!それが大好きです!!」
「はは、ありがとう」
「あとちょっと首かしげるんです!」
「うん、もう恥ずかしいからいいよ」
また呆れられちゃったかも、と思って先輩の顔を覗けば、先輩の頬はほんのり赤く染まってた。


