あ、陣先輩、私に気づいた。



「龍弥くん……どうしよ」



「……それはどっちの意味で?
爽太くんで?部活の連絡できなくて?」



「……ど、どっちも」



今、先輩との関係は最悪なのは分かってる。



「とりあえず、ここは隠れて落ちくのを……」



龍弥くんがそう言ってる間に、野次馬はどんどんひどくなってた。



爽太くんは少し困り顔。

陣先輩も珍しく焦ってて、あたふたしてる。



「……えっと、気持ちは嬉しいんだけど俺……」



「……これから好きになってもらえると嬉しです!」



ひぇぇ……。

はい、しか言わせない気なのかな……。



……先輩、いいよって言っちゃうのかな。

最近全然しゃべってないし、
自然消滅しちゃうのかな……。

いや、もうしてる?



……そんなの、いやだよ。