『菜奈はね、すごく可愛いよ。 すごく優しい心も持ってるし、笑顔が似合ってるんだ。 ……だからね、俺結構、不安になっちゃってるんだ』 そんなこと…… それが仮にダサいってなるのであれば、私だって。 「私、爽太くんのクラスの女の子が羨ましいです」 『え?』 「だって、ずーっと執事服見放題だし、 ずーっとおしゃべりしていられるし、 学校でも気兼ねなく隣に入れて……。 先輩がダサいなら、私はもっともっと、もーーっと、ダサいじゃないですか……」 少しの沈黙のあと…… 先輩の笑い声が聞こえた。