急な告白。
それを先輩に見られて、すぐ反応できなかったこと。
今、しっかりと伝えられてないこと。
自分の不甲斐なさ。
そして、先輩の素っ気ない態度への、心臓がズキズキと痛む、この感じ。
言葉にすることすらできない自分が、嫌になってくる。
『……菜奈、泣いてるの?』
「な、泣いてないっ!です!」
『ごめん、そんなつもりじゃ無かったんだ。
泣かせたくて聞いたんじゃないんだ……。
俺、すごく焦っちゃってさ』
「焦る?」
『学校で俺らが付き合ってることを知ってるのは、たった3人。
今日みたいなこと、また起きるかもとか。
……ダサいでしょ?』
「そんなことないです!」


