「……でも」
「でも?」
「……告白躊躇うけど、するかもしれない。
ちょっとだけでも、私のこと見て欲しいから!」
矢島くんは、確かに、と言って少し考える素振りを見せた。
教室にはいつの間にか私たちしかいなくなってて、外もだいぶ暗くなってた。
「真白さん」
「うん?」
「俺ね、真白さんが好きなんだ」
「……え?」
突然の矢島くんの言葉に、作業している手を止めて矢島くんを見る。
「まだ最近話したばっかりの奴がいきなり何をって感じたとは思うけど……。
でも、真白さんが言ったんだよ。
“自分を見て欲しいから告白するかもってね”」
不敵な笑みを見せた矢島くんは、ちょっと近づいてきた。
え、え?!
近づいてきてる……!?
ま、待って待って!どうしよう!
内心パニック状態の私にトドメを刺すように、矢島くんは耳元で「だから、これから俺のことも見てよ」と言った。


