一緒の部屋で寝なきゃ大丈夫だろうし。



うん、頑張れ、俺。



そう思いながら、菜奈が起きるまで
料理をしたりして気を紛らわしておいた。



「んん……」



「菜奈?」



数時間くらいたって、時刻は夕方の17時過ぎ。

苦しそうな菜奈の声が聞こえてベッドの方を見ると、すごい汗。



額に浮かぶ汗を拭ってる時、触れた部分がすごく熱くてビックリした。



「爽太くん……あつい」



「熱、上がってそうだね……。
タオル濡らしてくるから待ってて?」



こんな状況になるなら、俺いた方が良かったかも。



冷たい水で濡らしたフェイスタオルを菜奈に渡して、冷えピタ貼り替えて。



そろそろ薬の効果が切れ始めたのかもだし、ご飯食べさせちゃおうと思って菜奈を座らせたところで、ドアが開く音がした。



「……あら?」



「あ……」



見た目、若そうな女の人が不思議そうに、でもどこか興奮した様子でこっちを見てた。



もしかして、そんなことを思ってたけど、
答えはすぐ返ってきた。



「お母さん……おかえり、早いね?」



……菜奈のお母さんだ。