「夜までいてあげるから、寝てていいよ?」 「……その後は?」 「うーん、帰るかなあ」 やだやだ。 風邪の日に一人ぼっちは嫌い。 爽太くん、帰っちゃうよ。 「いや、です。寝ない」 「さすがにお泊まりはまずいからさ」 「……もうしましたよ」 「あはは、確かに。 でも母さんたちもいたし」 「……帰っちゃうんですか……?」 「…………」 こちらをじっと見てる爽太くん。 なに、考えてるんだろう。