次の日、陣先輩に呼び出されたと思えば、爽太から聞いた、付き合ってることって話をされた。
「爽太的には、悪い虫を寄せ付けないで欲しいんだろうなって思った。でも……」
「でも?」
「サッカー部だってマネージャーいるからな、5人くらい。
しかも元男バスのマネージャーもな」
つまりそれは……
サッカー部に取られちゃったんですね。
「その代わりの菜奈なら大歓迎。
割と悔しいと思ってたから、仕返しだな」
そのあと、龍弥くんも知ってると言うことを伝えてすぐに練習が始まった。
男子バスケ部は夏のインターハイには惜しいところで出場できず、冬に行われるウィンターカップ出場を目指してる。
その為には11月に行われる、選手権代表決定戦で上位2校に入らなければならない。
みんなの熱意がすごかった。
夏場の体育館は私立で冷房完備とはいえ蒸している。
立ってるだけで額に汗が浮かぶ。
そんな中で水を入れ替えて、タオルを渡していき、目まぐるしがった。
1人でこんな大勢をみるのは……かなり大変かもしれない。