そんなことを思ってた終業式後、帰る前に由良ちゃんに引き止められた。
「菜奈、ちょっと待った!」
その声に振り向けば、由良ちゃんと龍弥くんが立っていた。
「菜奈さ、夏休みの間暇じゃない?
バイトしてるわけじゃないし、王子にも相手にされないでしょ?」
由良ちゃん、もっとオブラートに包んで……。
「で、龍弥」
「おー。んでさ、俺らバスケ部が今マネージャー募集してんだよ」
「マネージャー?」
「そう。辞めちまって足りねぇの。
まあ忙しいってことなんだけどさ、サッカー部並に。
……菜奈、やってくれねえ?」
……へ?
私が……マネージャーを?