「私ずっと心配してたんですよね」
少ししてから由良ちゃんが俺を見てそう言った。
「菜奈の一方通行なんじゃないかって。
でも……今日会って安心しました。
王子、ちゃんと菜奈のこと好きなんだなって」
……王子?
よく分からないけど、心配をかけていたらしい。
そう思われても仕方ないか……。
「由良、王子は伝わんねえよ」
「あー、そうね。うん。
一ノ瀬先輩。菜奈のことお願いします」
そういった頭を深々と下げた由良ちゃんに、
同じように頭を下げた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…