俺がやらなきゃいけない仕事も、自分の仕事も、全部中途半端にはしなくて。
年下なのにすごいって本気で尊敬もした。
でも、教室に行った時に見せた寝顔は、やっぱりまだ幼くて……。
不思議と笑みだって零れた。
菜奈ちゃんが家に来た時、母さんも父さんも勘弁してくれって思ったけど、
嬉しいという気持ちもあったんだ。
台風の時だって、電話きた時嬉しくて、
頼ってくれてるのが嬉しくて。
すぐ駆け出したっけ。
『ちょっと、爽太!どこ行くのよ!こんな台風の時に……』
『菜奈ちゃん、雷ダメなんだ。
怖がってるから……いかせて』
その時家には母さんも父さんもいた。
2人とも、驚いた顔をしてたなあ。
でも結局、気をつけなさいとだけ言って、でることを許してくれたんだ。