「…と、いうことでこれから役割分担をするから、一つずつ……」
先輩かっこいいなあ……。
「今年は2年生が……だから、1年生が…」
プリントを持つ手、すごく男らしくて
でもすらっとして綺麗で…
「で、次に重要なのがクラスの人たちから…」
声…いい声だな。
耳にすんなり入ってくる心地いい低音…。
「菜奈、お前先輩の話聞いてる?」
「えっ!?」
「聞いてねえな…」
「…菜奈ちゃん、補佐役ね、よろしく」
「え、え?補佐役?え??」
龍弥くんが何かを言ったと思ったら、
今度は先輩が補佐役って……
「ということで、2番目に忙しい補佐役を
これからを担う1年生の中の菜奈ちゃんに任せたから、2年生は全体を見て欲しい」
……あれ、これは、もしかして…
「私…やらかした?」
「あの先輩の笑顔は怒ってるな」
「やばい…」
「まあ、怒ってるって言うか、
呆れてるって言うか、お前が熱視線を送りすぎで向こうもやりづらそうだったし」
………やらかしてしまったみたいです。
先輩、ごめんなさいー!!!!!


