「先輩」 「ん?」 「もう直ぐご飯ですよね」 「そう、だね」 「帰り、送ってもらえたりしますか? ……ちゃんと話すので」 先輩にそう伝えると、先輩は目を見開いた。 それと同時に詩織さんの声が聞こえた。 ご飯が出来たんだ。 「行きましょ、先輩!」 満面の笑みで先輩の手を引いて、リビングに向かう。 先輩は驚いたような、なんとも言えない表情をして頷いた。