朝
今日もいつもの1日が始まる。
メイクしてアイロンしてご飯を食べて学校に向かう。
高校に入って2ヶ月たってからも
電車の朝のラッシュだけはやっぱりまだ慣れない。
「うぅ…。くるしっ」
1人でそんな独り言をつぶやいていると
「あ、汐奈!大丈夫かよ。」
と頭上から声が聞こえた。
「は、晴くん!!お、おはよー!」
と少し口先が震えながら挨拶をする。
やった!!今日は晴くんにあえた!!
その事が嬉しすぎてさっきの苦しさなんて忘れていた。
晴くんは2歳上の保育園からの幼なじみで私の好きな人
「きゃ!!」
電車が動き出しバランスを崩し全体重が背後いた晴くんにかかる。
うそ!!最悪!!と上体を立て直そうとあたふたしていると
「汐奈そのまま体預けてていいから。」
とポンっと肩を叩く晴くん。
はぁーやっぱり好きだなぁって何回思いしらされたことやら
やっと学校近くの駅に着き上体を立て直し電車を降りる
「ごめん!晴くん!絶対重かったでしょ」
と後ろをふりかえり言う。
「そうだなぁー!少し太ったか?」
と肩を叩くふりをしながら首を傾げる。
「え!?ほんとにごめんね!」
と次は両手を合わせて謝る。
「嘘だよー!あんなぐらい平気だってー」
と笑いながら私の頭をクシャクシャと撫でる。
頭を撫でられるだけでもうれしい。
少し赤くなった顔を隠しながら私は俯いた。