もう一度、あなたに恋していいですか

「…秘密な」

昴は小さな声で呟く。

「美々は俺のこと、そんな風に見てないし」

やっぱり昴は美々のことが好きなんだ。
ずっと一緒にいて、距離が近すぎて今まで気づかなかった。

「いつから?」

「小学校4年生くらいから」

「結構前からなのね」

「いつも自分より他人のことを一番に考えるところとか、なんだか危なっかしくて放っておけないところとかさ、気づけば目で追ってて、目が離せなくなってた」

なんだかわかる気がする。

美々は他人のことはよく見ているのに、自分のことについては鈍感なところ。
自分は我慢をして、相手に譲ってしまうところ。
どこか抜けていて心配になることもしばしば。

そんなところが美々の良いところでもあり悪いところでもある。

「美々は自分のことに鈍感だから、ちゃんと告白しないと伝わらないわよ」

「でもさ、美々は俺のこと幼なじみとしか見てないだろ。いまのまま告白しても困らせるだけじゃん。それで気まずくなるのは絶対嫌だ」

「んー…確かにそうね」

美々は大切な双子の妹。
変な男に引っ掛かるくらいなら、昴とくっついてくれたら安心だわ。

昴なら、絶対美々を大切にしてくれる。
昔からずっと一緒にいるんだから、それは嫌というほどわかっている。

私は美々が練習している姿を見つめながら考える。
そして昴に1つの提案をした。

「…だったら、美々が昴を意識するように仕向ければいいのよ」

そうよ、もうこれしかないわ。

「意識させるって言ったってどうするんだよ」