目の前に広がっていたのは、とてもはっきりと綺麗な7色の虹だった。

「うそ…さっきまで降っていたのに」

あのときと同じ、美しくて壮大な虹。
彼とまた見ることができるだなんて夢のようだ。

「水崎さん、一緒にお昼ご飯食べに行きましょうか。もう
傘は要らないみたいですから」

「…はいっ」

彼と並んで虹を見る。
虹の下を二人で寄り添って歩くようになるのは、まだ先のお話だ。




END