もう一度、あなたに恋していいですか

ぱちぱちぱち。

僕は二人に向かって祝福の拍手をおくった。

「おめでとうございます。やっと言いましたか。とてももどかしかったですね」

僕は眼鏡をかけて立ち上がる。

「僕からみたらお互い好きあっているのはバレバレだったんですけどね」

気づいていない人の方が少ないと思いますけれど。

「え!?」

「さっきドアの前に八木昴くんがいるのに気づいて、咄嗟にああ言ってしまいました。このままだと一生好きだって言わなさそうだったので。上手くいきましたね。良かったです」

僕はそう言って笑う。

「わりい先生。さっき突き飛ばして。大丈夫だったか?」

大丈夫ではない。
かなり痛いぞ。

「はい。しかしなかなかの力ですねあなたは。さすが柔道部」

あとで痣になっていないか見ないとな。
絶対なっている自信がある。

「ありがとう先生。先生に相談して良かったよ」

とても幸せそうな笑顔。
彼女をこんな顔にさせるのは、八木昴くんただひとりなのでしょうね。

「こちらこそ、柏木美々さんとおしゃべりするの楽しかったですよ。また相談があったら来てくださいね。ああ、あんまり来ると彼がやきもちを妬くので控えめにね」

「おい」

彼女は彼をみて笑っている。
僕の入る隙は…ない。