もう一度、あなたに恋していいですか

それから2日後の朝だった。
僕はいつもより一時間程早く出勤していた。
おそらく彼女がやって来ると思ったからだ。

ーーーコンコン。


案の定、彼女はやって来た。
泣き腫らした目をして。

「ああ、柏木美々さん。今日は朝早いですね。どうしましたか」

いつもと同じ口調で彼女に問いかける。

「西條せんせい…」

彼女は僕の目を見るとすぐに涙をポロポロ溢した。

「…どうされたんですか。何かあったんですか」

「わたし…昴のこと諦めます。もう無理です…このまま3人で今まで通り仲良くするなんて…っ」

昨日の夜はずっと泣いていたのだろう。
もう涙が枯れてしまうんじゃないかというほど。

「寧々ちゃんなら昴をとられてもいいって…ずっと思っていました。ううん、そう思おうとしていたんです。でも年を重ねる度に、昴への気持ちは小さくなるどころか、どんどん膨らんで、独り占めしたいって思うんです」

涙は止まるどころか流れ続け、頬を伝い零れる。

「昴は寧々ちゃんのことが好きなのに…私もうどうしたらいいかわかりません」

扉の向こうの柏木寧々さんが僕に向かって目線を送ってきた。
八木昴くんが到着したようだ。

ここからが本番だった。
僕は彼女に向かってこう言った。