新入生が入学してくる朝。
俺の2年、初登校だった。
前の日に来てないもんだから、クラスが分かんなかった俺は、前のクラスに来て日当たりのいい窓側に座って音楽を聞いていた。
そしたら、そこの席であろう女が話しかけてきた。
『あの!』
「なに?」
素っ気ない返事をしながら振り向いたら、超美人な女が立ってた。
ていうか、美形だわ。
「用無いの?」
女が何も言わないから、聞いてみた。
『私の席。どいてくれない?』
あ。忘れてた。
「あぁ。わりぃ。」
ガタンッ
「どぞ。」
『ありがとう。
貴方、案外あっさりね。
予想と違ったわ。』
この女、俺のこと絶対知らねぇな。
その上予想してるとか。
「は?お前、予想してたワケ?」
敢えて、突っ込んでやった。
『ま、まぁね。』
「ふーん」
んま、どーでもいいけどな。
「じゃ、行くわ。じゃな。」
『あぁ。うん。じゃあね。』
それから、教室を出て自分のクラスに行った。
あの女、おもしれぇ。

