胸いっぱいGYU



そんなこと言われても・・。


「そんなの覚えてないよ・・。だいたい話の途中から頭グルグルしてたし・・」

あんな濃い内容の話、全部覚えてるわけないじゃん!


「・・オレが帰国してはじめてお前を見たのがあの画材屋だった・・」


「・・え!?」

あんな場所、偶然通るなんてありえない。


「あそこでお前を見てなかったらオレは今頃陽明高校にはいない・・」


「え・・」

今・・なんて言ったんだろう・・。

あんまり聞こえなかった・・。


そして諒は急にイタズラっ子みたいな顔で私を覗き込んだ。

「それに、あの画材屋はお前が行きつけになる数年前からオレの行きつけでもあるんだよ」


それ聞いたときさっきまで得意げに話していた自分が急に恥ずかしくなってきた。


「そ、そうなんだ・・。・・そっか・・」